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元チーフ歯科衛生士のmayumiです。
皆さんはヒヤリハットを経験した事はありますか?
歯科医院だけでなく医療関係のお仕事をしている方は「ヒヤリハット」を経験したことがある方は何人かいらっしゃるのではないでしょうか?
人を相手に医療行為を行うのですからもちろん細心の注意を払って治療に臨んでいらっしゃると思いますが、不測の事態や、術者の一瞬の気の緩みなどから
ヒヤリ!! :(;゙゚'ω゚')
ハッ!!Σ(゚□゚;)
十分気を付けていても起きてしまう場合がありますよね。
例えば
- インレーのシテキ時に口腔内に落ちて患者さんが飲みかけた。又は飲み込んだ。
- 根治の最中リーマーなどが指からはじいてしまった。
- ブリッジ除去などの時、外れた金属がバキュームで受けきれず、口腔内に落ちた。
- 浸麻時に患者さんの気分が悪くなった。
- 印象材が咽頭に流れてしまった。
- 抜歯後の止血がなかなかできない。
などなど。
私は想像しただけでもジワリ、ジットリと嫌な汗が出てきてしまいます(汗)
いろんなヒヤリハットがあると思いますが、今回は実際に私が働いていた職場で起きた一番怖かった出来事を歯科衛生士編と歯科医師編とに分けて書いていきたいと思います。
この記事からわかることは
- 私が遭遇したヒヤリハット。
- 気を付けていても歯科で起きる可能性のある偶発的事故。
- 一瞬の気のゆるみが引き起こす医療事故。
ではさっそく今回の記事をご紹介していきましょう。
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目次
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歯医者でのヒヤリハット!歯科衛生士に起きた印象採得編
まずは歯科衛生士に起きたヒヤリハット~印象採得編~です。
印象採得は患者さんの治療で最終段階に近づき歯科衛生士の仕事の中でも重要な仕事の一つになりますよね。
私は新人時代は小さな印象から大きな印象まで全て印象採得が苦手でした。
固定が不十分だった為に印象面がずれてしまっていて患者さんの口腔内でシテキをしてみたら全く入らず、もう一度再印象になってしまったという苦い苦い記憶があります。
患者さんにすごく申し訳なかったですね(泣)
何回かこういうことが起きてしまい、先生に相談したら
「脇をしっかり閉めて自分の固定をしっかりしたらいいよ」
と教えていただき、それを実践してからは私の再印象はなくなりました。
その中でも特に気を付けていたのが義歯の印象採得です。
義歯の印象採得は本当に神経を使ってやりましたねぇ…。
軟組織に吸着させて咀嚼機能の回復を目的とするからしっかりと患者さんの口腔内の再現ができないとだめなんですよね。
上下顎の総義歯の印象採得は院長や他の先生や技工士さんから口腔前庭部、頬小帯、上唇小帯、上顎結節から頬粘膜移行部、硬口蓋と軟口蓋との境目、とにかく
「口腔内を完璧に再現するつもりで印象をとるように」
と言われていました。
私も自分で失敗を繰り返し自分なりにしっかりと印象採得できるように工夫しましたよ!!
ある日、同僚が上下総義歯の印象採得をすることになりました。
酔っ払いおじいちゃんがアルジネートを練和している最中に!
その患者さんは昼間からお酒を飲む近所のおじいさん。
ちなみに以前の記事の迷惑おじいさんとはちがいますよ(笑)
その時の記事はこちら↓↓↓
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その患者さんはその日も日本酒を飲んでいい気分で義歯印象に来院されました。
ご機嫌さんで診療室に入って毎回最近の楽しかった出来事をスタッフに話すのが大好きなおじいさんです。
その日も楽しそうに話をしていましたが、この日はお酒の量がちょっとすぎたのかもしれません…。
同僚がアルジネートを練和している最中に寝てしまったそうです。
私はレセプトをしていましたが、同僚の
「○○さん!!口を開けてください!!」
とイライラした声が聞こえていました。
数秒後に洗い場に印象材を
「バン!!」
とトレーから外して投げ捨てる音が…。
おじいさんが気持ちよく寝入ってしまって口をあけてくれず印象材が固くなったようです。
イライラしていた同僚は次もまた同じようになると思ったのでしょう。
アルジネートの水の量を多めにして印象採得をしたそうです。
その時、おじいさんの
「カーコーカーコ」
と明らかに喉を全開にした寝息も聞こえていました。
おじいちゃんの叫び声と嘔吐の音!呼吸困難の危険に
しばらくしたらおじいさんの叫び声と嘔吐の音、呼吸困難の何とも言えない声とも音ともつかない声が聞こえて、私が様子を見に立ったのと、同僚が
「どうしよう!!!」
と私の所に来たのが同時でした。
私が
「どうした?」
と聞きながらおじいさんの所に行くと、前かがみになっておじいさんが口に手を突っ込んで印象材をかき出していました。
呼吸音は一生懸命呼吸をしようと、濁ったゼーゼーの音しか聞こえず顔が真っ赤になっていました。
私もこういうことは初めてだったのでパニックになりました。
ユルユルの印象材が固まるのを待つよりお湯を流しながら固めバキュームで吸い取ってしまう方が早いと思い後輩にお湯を持ってきてもらいました。
先生方は休憩時間だったので、先生を同僚に呼びに行ってもらいました。
お湯がくるまでバキュームのボディ部分でとれるだけ吸い取り、お湯が来たらお湯を流しバキュームでお湯と印象材を固め引っ張りました。
喉の奥から凄い塊が出てきました。
凄い塊のイメージ図🤣
引用:https://kamigame.jp/デモンズソウル/page/132950549858356239.html
本当にちぎれなくて本当に良かったです…。
正直窒息死させたのかと思いました…。
院長は私に怒鳴ってきましたが、同僚が今回の経緯を正直に言って院長と共に別室に。
おじいさんは印象材が取れてからは何事もなかったかのように
「苦しかったわ~」
と笑顔で涙を拭いておられました。
その後は印象を私に取るよう院長から指示があったのですが
上下の印象を取りました。
私が勤めていた医院は本来、義歯印象はチェアーを起こし気味に患者さんも少しだけ顎を引き気味に印象をとっていましたが、同僚は水平に倒した状態でドロドロのアルジネートで印象をとっていたようです。
だから印象材は全部奥に流れ、前歯部はトレーがむき出しになっていました。
その上におじいさんの喉全開状態が可算されれば咽頭に流れることは避ける事はできませんよね…。
- かなりの飲酒状態
- 喉全開プラス居眠り
- 最初の印象失敗で同僚のイライラがアップ
- アルジネートを柔らかく練和した
- 完全に水平で印象した
様々な負の要素が重なった挙句に起きたヒヤリハットでした。
同僚はものすごく院長に叱られていました。
命にかかわることだから仕方ないですよね…。
本当に怖かったです。
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歯医者でのヒヤリハット!歯科医師に起きた〜浸麻編~
次は歯科医師に起きたヒヤリハット~浸麻編~です。
浸麻は痛みを和らげて治療するのに必要な処置ですね。
今まで働いていて一度だけ浸麻で患者さんの意識が消失して救急車を呼んだことがあります。
この患者さんの担当は私でしたが、70代男性の方で既往歴は高血圧に心臓病でした。
その時、下顎前歯部抜髄の予定で表麻後浸麻をして、しばらく様子を見つつ抜髄の準備をしながらリラックスの為に世間話をしていました。
話をしながら患者さんがしきりに深呼吸をしはじめたので
「○○さん、大丈夫ですか?気分悪い?」
と聞くと
「気分が悪い」
と言われたのでトレンデレンブルグの体位をとり、ズボンのベルトを緩め話しかけ続けました。
院長は浸麻後麻酔が効くまで毎回院長室に入られるので、同僚に先生に伝えるようお願いしました。
院長は
「少し様子を見るように」
と同僚に伝言しただけで診療室には出てきてくれなくて、その間に患者さんは急変しました。
患者さんが急変!グッタリして反応なし
呼びかけに反応しなくなり、ぐったりしてほっぺを叩いても全く反応がありません。
浸麻のアナフィラキシーショック!? 狭心症!? 心筋梗塞!? 脳卒中!?
様々な病名が頭の中を駆け巡りすごく恐ろしかったです。
同僚に患者さんの名前を呼んでもらい、私は院長室へ急ぎ、説明する時間もないと思ったので
「救急車呼びます!!」
とだけ言ってすぐ院長室を出ました。
院長は軽く考えていたようで、私の様子を見て慌てて診療室に出て来ました。
119番通報時にオーラ注CT1.8mlを使っていた事、既往歴、今の患者さんの様子を伝えました。
パニックで呼吸回数、脈拍などは測るなど頭もなく、血圧測定器も医院にはありませんでした。
気が動転してしまっていたので何をどう伝えていいかわからなくなり院長に代わってもらいました。
家族にも連絡が取れない...救急車到着も先生は私に丸投げ
その間に同僚は声をかけ続け、私はご家族に電話をかけましたが連絡がつきません。
そこで時間をとってもいられないので家族の電話は後回しにして、担架が入りやすいように玄関に置いてあるものを取り、診療室の机や滅菌機などを移動させました。
待っていると時間は長く感じるものですね。
しばらくしたら救急車が来て隊員の方が入って来られました。
隊員の方の呼びかけに患者さんは意識が少し戻り、受け答えが出来るようになっていました。
浸麻CTを手渡し、家族に連絡が取れていないことと、どこに搬送されるのか確認しました。
院長はもう一人の隊員さんに状況を説明しましたが詳しくは説明できません…。
報告しても院長室に入っていたんですから…。
「詳しい事は彼女が知っていますから。」
と、こちらに丸投げされました(苦笑)
「○○さんも不安だと思うし、搬送先への説明に一緒に来てください」
と隊員の方が言われましたが患者さんが
「来なくて大丈夫だから家族に連絡してほしい」
と言われ、結局は残ることになりました。
その後、ご家族の方に連絡も取れてそのまま治療を続けていたら夕方になってから娘さんが来られて説明をしてくれました。
病院では全身の検査をされたけど、何もなかったそうで一日様子見の入院をされることになったとの事でした。
命に別条はなくて本当に良かったです。
院長の見解は
浸麻による血管迷走神経反射ではないかとのことでしたが
見解を述べる前に
患者さんの様子がおかしい時は悠長に構えず早めに行動してほしい
と心から思いました。
何事もなかったから良かったけど、もしかして…と言う事はいつ、どこで誰がなるのか分からないのだなと思い知らされた出来事でした。
いや~恐ろしかったです…。
119番通報通報するときにはきちんと答えられるように簡単にメモ書きか頭の整理が必要だと痛感しました。
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【歯科衛生士】転職を考えた!給与・仕事内容を比較して選ぶ事が重要!
↓歯科衛生士/高待遇転職サイト↓ Mayumiこんにちは! 元チーフ歯科衛生士のmayumi(@mayumi999222)です。 いつかはまた歯科衛生士に戻ることを想定して記事を書かせてもらいながら過 ...
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歯医者でのヒヤリハット!歯科医師と歯科衛生士に起きた止血編
今度は抜歯時に起きた話です。
60代男性。P4で下顎前歯部抜歯の予約で午後一番で来院。
来院時にお酒の匂いがしていたので
「○○さん、今日歯を抜きますがまさかお酒飲んでないですよね?(笑)」
と聞くと
「昼間っから飲むわけないよ(笑)昨日の夜の酒が抜けてないかもしれないね(笑)」
と返事がありました。
ブラッシング指導をしても自己流ブラッシングのままで、この日もプラークがお供についていて、歯肉は腫れていました。
「痛くて仕方ないからすぐ抜いてしまって!」
と強くいわれるので抜歯をその日する事になりました。
浸麻をしたらなんと!!!!
浸麻の液が入ったと同時に歯が浮きあがって抜けてしまいました!!!!
あっと言う間に勝手に自分から抜歯完了してくれました。
勝手に抜けた後、近遠心の歯肉の腫れがお互いを求めて、ここぞとばかりに抜歯窩に向けて寄りかかって来たのを、先生がいきなりタービンでドゥルルル~ンと削り飛ばしてしまいました…。
飛ばされた歯肉が私の手袋に着地…。
「……。」
患者さんの口からドクドク出血!圧迫止血が絶対的必要な展開に
そっとワッテで歯肉を回収して止血をしようと思い、患者さんの口に止血用ガーゼを当てようと思ったらドクドク湧き出るように出血しています!!!!
えっ…!?
患者さんは寝てしまっているので咬合による止血は無理なので圧迫止血をしないとダメな状態でした。
しかしこの患者さんの
それが私は不思議でなりません…
準備していたガーゼが足りなくなったので後輩にガーゼの追加と、浸麻CT、縫合の準備をお願いし、同僚には先生を呼んでもらいました。
患者さんを起こし体調を確認しても
「痛みもないし、気分も大丈夫だよ!」
の一言で終わりました。
他の患者さんを診ていた先生が出血具合を見て浸麻での血管収縮を狙って浸麻をしてくれましたがジワリジワリと出血してきます。
そして縫合は無しでした。
「あとはしっかりガーゼで圧迫止血をしといてくれ」
と言われガーゼの網目がつくくらい圧迫しました。
かなり止血したので大丈夫かな?と思いガーゼを取るとなぜか最初よりひどくなっていました。
私の人生でここまでの出血を見たのは初めて!大パニックに!
私の人生の中でこんな出血状態を見たことはありません!!!
ピューピューと細い噴水のように、ホースに小さい穴が開いた時のように血が噴き出しています。
私はもう大パニックです!!!
先生に大至急来てもらい現状確認をしてもらうと先生もかなり焦って、浸麻の追加、ボスミンタンポン、縫合をされました。
床にも細かい血液のしぶきが落ちていました。
先生に圧迫止血を代わってもらい、しばらくしてから出血は止まりました。
タービンで歯肉をちぎり飛ばされ、歯肉片が手袋に乗り、血しぶきを手に浴びるという人生初の惨状を目の当たりにしてかなりのショックを受けた私でしたが、当の患者さんは気もち良さそうにお昼寝をしていました。
お酒は飲んでいない昨晩の「残り香」だとおしゃっていましたが、あれだけ眠れると言う事はきっとお酒を飲んで来院したのに違いない…。
歯医者でのヒヤリハットのまとめ
今回の内容は私が働いていた歯科医院で実際に起きたヒヤリハットの報告でした。
自分は気を付けているから大丈夫と思っていても、
- 患者さんの体調不良だったり、
- 診療時の姿勢だったり、
- たまたま患者さんが居眠りをしたために起きてしまったり
いつ、だれがこの状態に直面するか予想できないと言う事が分かりました。
絶対大丈夫!!と言う事はないと思います。
しっかり気をひきしめ、慣れっこにならないように気を付けなければいけないなと考えさせられる出来事でした。
必ずみんなが経験するとは限りませんが、少しでも頭の片隅にこういうことが起きる可能性があるかもしれないと置きとどめていただけると幸いです。
今回も参考になってもらえたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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